◆コラム:記念碑

 グランドの一画に『聖戦士の碑(いしぶみ)』と伝承に歌われる記念碑がある。
 伝承に語られている以上、少なくとも1000年の長き年月を経ているのは間違いない。
、だが、どのような素材で構成されているのか、その表面には傷一つなく、欠けた形跡も見当たらない。
「そろそろ待ち合わせの時間なんだけどなあ‥‥」
 今、その記念碑は待ち合わせ場所として使われていた。
 記念碑の周囲を彩る植え込みと石碑の影を照らし合わせることで日時計としても機能するのがその最大の理由である。
「おまたせーっと、待った?」
「少しだけね‥‥ところでこの記念碑ってさ」
「ぇ? 聖戦士の碑のこと?」
「そうそう、なんで聖戦士の碑なんだっけ?」
「確かデュルガー100匹を一人で倒したんじゃなかったっけ?」
「ぇ? 異世界にデュルガーを追放したって聞いたけど?」
「異世界は聖戦士が着たところじゃなかったっけ?」
「ぇ? そうだっけ‥‥ていうか、どれが本当の話なの?」
「さあ? どの伝承の歌が正しいのかなんて分からないし‥‥」
 『聖戦士の碑』‥‥その由来は謎に包まれている。

Δ戻る